本日の店主のひとこと

「数日前、別のお客様の買取作業をしている最中に、広島市中区のお客様からお電話をいただきました。『今、近くで買取作業をしておりますので、これが終わりましたらお伺いできますが、いかがでしょうか』とご提案したところ、ご了承をいただき、作業を終えたその日のうちに本を拝見してお見積もりだけ先にお出ししました。そして本日、本引き取りのためにお伺いしました。段ボール25箱——コミック15箱、アニメ資料4箱、その他6箱。開けてみて驚いたのが、サンコミックス・虫プロコミックスという、当店としても久しぶりに、しかも手塚治虫作品を中心にまとまった形で出会えたレーベルだったことでした」

——2026年8月5日/広島市中区・引っ越しに伴う整理より。

2026年8月5日、水曜日。この日は、広島県古書籍商組合の市会が広島市西区草津浜町で開かれる日でした。市会を終えたあと、店主は午後から広島市内を何件か回っていたのですが——あちこち行っている道中の話は、今日は割愛させていただき、最後にお伺いした広島市中区のお宅一件に絞って、じっくりご紹介します。

空はよく晴れていて、お伺いしたのは夕方。引っ越しに伴う整理——ご本人様とご家族の本を、まとめて整理したいとのご依頼でした。きっかけは数日前のお電話。その時ちょうど、店主は別のお客様の買取作業をしている最中でした。「今、近くで買取をしておりますので、これが終わりましたらお伺いできますが、いかがでしょうか」とご提案したところご了承をいただき、作業を終えたあとに本を拝見してお見積もりだけ先にお出ししました。本日は、その本引き取りの本番として、改めてお伺いした次第です。

この記事でわかること
・広島市中区の引っ越し整理・出張買取の実例(2026年8月5日)
・手塚治虫『鉄腕アトム』ほか、サンコミックス・虫プロコミックスの古書価値
・石ノ森章太郎の代表作からマイナー作品まで幅広い蔵書構成
・萩尾望都『トーマの心臓』『ポーの一族』、竹宮惠子『空がすき!』など「24年組」少女漫画の魅力
・段ボール25箱(コミック15箱・アニメ資料4箱・その他6箱)という規模の整理事例
・「数日前のお電話→見積もりだけ先に訪問→本日本引き取り」という進め方
・買取できなかった文学全集・古いベストセラー文庫は無料引取で対応したこと

数日前の電話と、その日のうちの見積もり

今回のご縁は、数日前のお電話から始まりました。「引っ越しをするので、本を整理したい」というご依頼。ちょうどそのとき、店主は広島市内で別のお客様の買取作業をしている最中でした。

「今、近くで買取作業をしておりまして——これが終わりましたら、そのままお伺いできますが、いかがでしょうか」とご提案したところ、ご了承をいただきました。作業を終えたあと、その日のうちにお伺いし、段ボールに詰められる前の本棚を拝見して、おおよその規模と内容を確認させていただき、お見積もりだけ先に金額の目安をお伝え。改めてご了承いただき、本日の本引き取りという運びになりました。

見積もりの段階から、手塚治虫・石ノ森章太郎という名前がちらりと見えていて、店主としては本日の訪問をひそかに楽しみにしておりました。

広島市中区、夕方の引っ越し整理へ

この日は広島県古書籍商組合の市会があった日。組合の集まりを終えたあと、午後は広島市内を何件か回らせていただき、最後にお伺いしたのが広島市中区の一件でした。

空はよく晴れて、お伺いしたのは夕方の時間帯。引っ越しに伴う整理——ご本人様とご家族が長年集めてこられた本を、この機会にまとめて整理したい、というご依頼でした。玄関先には、すでにきちんと梱包された段ボールが並んでいて、合計25箱——コミック15箱、アニメ資料4箱、その他6箱。見積もりの際に確認していた内訳の通り、いよいよ本引き取りの日を迎えました。

段ボール15箱——手塚治虫のサンコミックス・虫プロコミックスの壁

手塚治虫『鉄腕アトム』サンコミックス・虫プロコミックス版、『ミクロイドS』『やけっぱちのマリア』『ノーマン』『アラバスター』ほかが箱に詰められている様子
手塚治虫作品——『鉄腕アトム』サンコミックス・虫プロコミックス版を中心とした一箱

コミック15箱の中で、まず目を引いたのが手塚治虫作品サンコミックス(朝日ソノラマ)・虫プロコミックスという、いずれも現在では新刊入手がほぼ不可能な、1970〜80年代の絶版レーベルが中心でした。

  • 『鉄腕アトム』——サンコミックス・虫プロコミックス版。今回は写真には本体が写っておりませんが、全巻揃いで確認させていただきました
  • 『ミクロイドS』
  • 『やけっぱちのマリア』
  • 『ノーマン』
  • 『アラバスター』
  • 手塚治虫アニメ選集(虫プロ関連)

『鉄腕アトム』は手塚治虫の代名詞ともいえる作品ですが、サンコミックス・虫プロコミックスという当時のレーベルでまとまって残っているケースは、実はそう多くありません。手塚治虫先生は1989年にご逝去されて以降、こうした当時の紙質・装丁のままの蔵書は、コレクター市場での需要が年を経るごとに安定して高まっている印象です。『ミクロイドS』『やけっぱちのマリア』『ノーマン』『アラバスター』のような、代表作の周辺に位置する作品まで揃えて保管されていたことに、本物の手塚ファンの棚だと改めて感じ入りました。

石ノ森章太郎、もうひとつの黄金期

石ノ森章太郎『ギルガメッシュ』『新・黒い風』『009ノ1』ほか、サンコミックス・虫プロコミックスの箱詰め
石ノ森章太郎作品——『ギルガメッシュ』『新・黒い風』ほか、サンコミックス・虫プロコミックスの一箱

手塚治虫作品と並んで、コミック15箱の中でひときわ層の厚さを感じたのが石ノ森章太郎作品でした。今回お預かりした作品名を並べてみます。

  • 『ギルガメッシュ』
  • 『新・黒い風』
  • 『時の狩人』
  • 『闇の風』
  • 『ミュータント・サブ』
  • 『快傑ハリマオ』
  • 『少年同盟』
  • 『009ノ1』
  • 『奇人クラブ』
  • 『テレビ小僧』
  • 『怪奇ハンター』
  • 『となりのたまげ太くん』
  • 『あかんべえ天使』
  • 『サイボーグ009大百科』
  • 『青い目の人形』

石ノ森章太郎先生といえば『サイボーグ009』『仮面ライダー』のような代表作がまず思い浮かびますが、今回の蔵書には、それらの代表作よりも、周辺の作品群が非常に厚く揃っていたのが印象的でした。『ギルガメッシュ』『時の狩人』『闇の風』のようなSF・怪奇路線、『快傑ハリマオ』『少年同盟』のような冒険活劇路線、『となりのたまげ太くん』『あかんべえ天使』のようなユーモア路線——石ノ森章太郎という作家の振れ幅の広さを、一つの書棚の中でまるごと体感するような蔵書構成でした。

『サイボーグ009大百科』『009ノ1』のような、資料性の高い一冊が交ざっていたのも見逃せないポイントです。代表作だけでなく、こうした奥深い作品まで手を伸ばして集めてこられた——石ノ森作品を長く読み継いでこられた読者の棚だと感じました。

萩尾望都、竹宮惠子——「24年組」少女漫画の名品たち

萩尾望都『トーマの心臓』『ポーの一族』、竹宮惠子『空がすき!』ほか少女漫画コミックスの箱詰め
萩尾望都・竹宮惠子作品——『トーマの心臓』『ポーの一族』『空がすき!』ほかの一箱

コミック15箱の中には、少女漫画の名品も含まれていました。萩尾望都作品からは、

  • 『トーマの心臓』2〜3巻
  • 『ポーの一族』2〜3巻
  • 『アロイス傑作集』

そして竹宮惠子作品からは、

  • 『空がすき!』1〜2巻
  • 『七つの海から来た手紙』②
  • 『サンルームにて』①

萩尾望都・竹宮惠子両先生は、1970年代に少女漫画に新しい表現をもたらした、いわゆる「24年組」と呼ばれる世代を代表する作家です。『トーマの心臓』『ポーの一族』は小学館フラワーコミックスから刊行された代表作で、当時の巻数がまとまって残っているだけでも古書として価値のある一群です。今回は全巻ではなく一部の巻数でしたが、不揃いでも状態が良ければ十分に評価対象になるタイプの蔵書。竹宮惠子『空がすき!』『七つの海から来た手紙』『サンルームにて』のような作品まで手にされていたことに、少女漫画への造詣の深さがうかがえました。

ロマンアルバム、ファンタスティックコレクション——アニメ資料4箱

ロマンアルバム、ファンタスティックコレクション、イラストアルバムなど、アニメ関連資料本が棚に並んでいる様子
ロマンアルバム・ファンタスティックコレクション・イラストアルバムなど、アニメ資料4箱の一部

コミック15箱に加えて、アニメ資料4箱も今回の蔵書の大きな見どころでした。ロマンアルバムファンタスティックコレクションイラストアルバムといったシリーズが多数含まれており、いずれも1970〜80年代のアニメブームを背景に刊行された、資料性の高いムック本です。

ロマンアルバムはアニメ作品ごとに設定資料・キャラクター紹介・スタッフインタビューなどをまとめたシリーズで、ファンタスティックコレクションも同様にSF・アニメ作品を掘り下げるムックとして刊行されていました。コミック本体だけでなく、こうした資料本まで丁寧に集めておられたことから、単に漫画が好きというだけでなく、アニメという映像作品にも深く関わってこられた蔵書だという印象を受けました。手塚治虫のアニメ選集とも響き合う、資料性重視の棚です。

引き取れなかった本たちのこと

正直にお伝えすると、今回の25箱の中には、買取が難しい本も含まれていました。文学全集や、古いベストセラー小説の文庫本などです。こうした本は、状態の良し悪しにかかわらず、古書市場では需要が非常に限られており、当店としても買取価格をお付けするのが難しいジャンルです。

買取が難しい本については、「せっかく来ていただいたので、これも一緒に持って行ってもらえませんか」とお客様からご相談をいただきました。引っ越しの日程が決まっている中で、買取できない本だけを別に処分先を探すのは、お客様にとって大きな手間になります。今回はそのご要望にお応えして、文学全集・古いベストセラー文庫については無料引取で対応させていただきました。

買取を終えて

25箱すべてを積み込み終えたときには、空はすっかり夕暮れの色になっていました。手塚治虫のサンコミックス・虫プロコミックス、石ノ森章太郎の幅広い作品群、萩尾望都・竹宮惠子の少女漫画の名品、そしてロマンアルバム・ファンタスティックコレクションのアニメ資料——70〜80年代の漫画黄金期を、ジャンルの垣根なく愛してこられた読書歴が、25箱という量の中にぎっしりと詰まっていました。

組合の市会があった一日の、最後の一件。数日前のお電話から始まり、見積もりだけの先行訪問、そして本日の本引き取りへ——短い期間の中で丁寧にご縁をつないでいただいたことに、あらためて感謝しております。お預かりした一冊一冊を、次の読者へ責任を持ってお繋ぎしてまいります。

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まとめ|引っ越し整理で出会った70〜80年代漫画黄金期の蔵書

本日2026年8月5日の広島市中区の引っ越し整理買取は、数日前のお電話から始まり、別のお客様の買取作業を終えたその日のうちに見積もりだけ先に訪問、本日の本引き取りで実現しました。お預かりしたのは段ボール25箱(コミック15箱・アニメ資料4箱・その他6箱)——手塚治虫『鉄腕アトム』ほかサンコミックス・虫プロコミックス、石ノ森章太郎の代表作からマイナー作品まで、萩尾望都『トーマの心臓』『ポーの一族』、竹宮惠子『空がすき!』ほか「24年組」少女漫画、そしてロマンアルバム・ファンタスティックコレクションのアニメ資料。買取できなかった文学全集・古いベストセラー文庫は無料引取で対応させていただきました。

「引っ越しで漫画コレクションをまとめて整理したい」「サンコミックス・虫プロコミックスのような古いレーベルの本が出てきた」「石ノ森章太郎や萩尾望都・竹宮惠子の漫画を手放したい」——そんなお悩みのお客様、ぜひ当店にお声がけください。広島市中区・広島市内全域・広島県全域、出張費・査定費すべて無料で対応しております。まずは0120-273-707までお気軽にお電話ください。