本日の店主のひとこと

「久しぶりに、昔からよく存じ上げている解体業者さんから携帯が鳴りました。『呉市内のお宅で本が出てきてね、見てもらえんかな』と。お伺いしたお宅では、ちょうどお嬢様もGoogleで当店を検索されていて、『あら、ここのお店だわ』——20年やっていると、こんな素敵なご縁もあるのだなと、しみじみ感じた一日でした」

——2026年5月25日/呉市内の事前訪問より。

2026年5月25日、本日は呉市内へ事前訪問にお伺いしてきました。きっかけは、県内の解体業者さんからの一本の電話。久しぶりにお名前を見たお相手で、正直に申しますと、最近ご依頼をお受けした記憶もほとんどないくらい、お久しぶりの方でした。

そのお電話の内容と、ご訪問先で起きた「不思議なご縁」のお話を、本日はゆっくりとお伝えしたいと思います。

この記事でわかること
・呉市内での事前訪問の現場感(2026年5月25日)
県内の解体業者さんからのご紹介でお伺いした経緯
・お母様の「主人が大事にしていた本だから——」というお気持ち
・お嬢様が見せてくださったスマホのGoogle検索画面が、当店のトップページだったエピソード
解体業者さんのご紹介と、お客様ご自身の検索が、同じ店で一致した不思議なご縁
・拝見した本の概要(鉄道ムック・戦記・日本海軍艦艇写真集・呉市海事歴史科学館図録など)
業者さんとの連携が果たす役割(古本屋ができる遺品整理のお手伝い)
土曜日(5/30)に改めてお引き取りへ——次回への期待
・「ご縁」について、当店からのご挨拶

第1章:「あら、Googleで調べてたお店だわ!」——本日の不思議なご縁

結論から書きます。本日いちばん心に残ったのは、お嬢様が見せてくださった、スマホの画面に映っていた当店のトップページでした。

ご訪問が終わりかけ、土曜日の本引き取り日程をご確認させていただいているとき、お嬢様がふと——
「お店のお名前は何とおっしゃるんですか?」

「申し遅れました、『アッシュ書店』と申します」

その瞬間、お嬢様が「えっ?」というお顔をされて、すっとスマホを取り出されました。画面を私に向けて、こうおっしゃったのです——

お嬢様の言葉

お嬢様:あの広のアッシュ書店さん? 実は私、お母さんから本のこと相談されてて、Googleで古本屋さんを探してたんです。さっき調べたばかりで、このホームページのお店ですよね?

画面には、確かに当店のトップページが映っていました。スマホ越しに見える、見慣れた自店のトップページ——解体業者さんのご紹介で、たまたま今日お伺いしたお宅で、お嬢様がご自分でも検索されていたお店と、同じ店だったのです。

これは、本当に不思議なことが起こったぞ、と思いました。「ご縁って、こうやって重なるものなんですね」——お母様もお嬢様も、私も、思わず笑顔になりました。

第2章:久しぶりに鳴った携帯——県内の解体業者さんからの一本

少し時間を戻して、本日の朝のお話から。

携帯が鳴ったとき、画面に表示された名前を見て、私は少し懐かしい気持ちになりました。県内の解体業者さん——ずっと以前からお名前は存じ上げていて、何度かお会いしたこともある方ですが、最近は特にご依頼をいただいた記憶もない、本当にお久しぶりの方からの電話でした。

電話の向こうの声は、相変わらず気さくで、こんな調子でした——

解体業者さんからのお電話

業者さん:「久しぶりじゃのう、アッシュさん。実はの、今日呉市内のお宅で家の片付けに入っとるんじゃけど、ご主人が大事にしとられた本がかなり出てきてのう。お母さんが『捨てるのは何とかならんかしら』言うてじゃけえ、見てもらえんかな?」

店主:「ありがとうございます、もちろん伺います。お昼過ぎでよろしいですか?」

主人が大事にしていた本だから、このまま捨ててしまうのは何とかお役に立てないかしら」——お母様のこのお言葉が、解体業者さんを通じて、私のところまで届いたわけです。

こうした「業者さん経由のご紹介」は、20年やっていると、本当にいろいろなパターンで起こります。実は、つい数日前にもよく似たケースがありました。

第3章:数日前の呉市内も、実は不動産会社からのご紹介でした

つい先日、2026年5月22日にも呉市内の引っ越し整理書籍買取にお伺いしました。実はあちらも、不動産会社さんからのご紹介でお伺いしたお話でした。

業者さん経由のご紹介ケースが、最近続いています

  • 2026年5月22日(呉市内):不動産会社さんからのご紹介——引っ越し整理に伴う民俗学関連書籍をお預かりしました(引っ越し整理に伴う民俗学コレクション買取(呉市内))
  • 2026年5月25日(呉市内/本日):解体業者さんからのご紹介——お父様の蔵書(鉄道・戦記・艦艇関連)を拝見

解体業者さん・不動産会社さんなど、家の片付け・整理のプロの方々と古本屋がうまく連携することで、「捨てるしかない」と思われていた本が、ちゃんと次の読者の元へ渡っていく——これが古本屋という仕事のいちばん嬉しい瞬間です。

業者さんからすれば、「本だけは値段がつくかもしれないから、専門家に見てもらおう」というご判断。当店からすれば、「廃棄寸前だった大切な蔵書を救えるかもしれない」というお仕事。双方にとって意味のある連携だと、しみじみ感じています。

第4章:お昼過ぎ、呉市内のお宅へ——お母様の静かなお気持ち

お約束通り、お昼過ぎに呉市内のお宅へ到着しました。解体業者さんとお宅の前で待ち合わせ、そのまま一緒にお邪魔させていただきます。

玄関でお出迎えくださったのは、ご主人を亡くされたお母様でした。年齢を重ねられたお優しい雰囲気の方で、家の中は片付けの最中——あちこちに段ボール箱が置かれ、長年の生活の品々が静かに整理されつつある、そんな空気でした。

お母様は、控えめなお声で、こんなふうに切り出されました——

お母様のお言葉

お母様:主人がね、大事にしてた本なんですよ。もう私たちは読まないし、片付けないといけないんだけど、ただ捨ててしまうのは……何とかお役に立てる方がいたらと思って。一冊一冊、よく読み込んでたものですから」

このお言葉、20年の間に、本当に何度伺ったか分かりません。「捨てるには忍びない、誰かに使ってもらえるなら」——遺された本に込められた、ご家族の想いそのものです。

私は静かに頷いて、「拝見させていただきますね」とお声をかけ、案内された部屋へ向かいました。

第5章:拝見した本——呉らしい、骨太なラインナップ

案内された部屋には、すでに段ボール箱に整理された本が、いくつも積まれていました。お母様とご家族で、ある程度ジャンルごとに分けて準備してくださっていたようです。

箱の蓋を開けていくと、出てきた本のジャンルは——呉という街らしい、骨太なラインナップでした。

本日拝見した本の主なジャンル

  • 鉄道関係のムック本——ファン心をくすぐる、しっかりとしたコレクション
  • 戦記——太平洋戦争・大東亜戦争関連の単行本・文庫
  • 日本海軍艦艇写真集——軍艦研究の基礎資料
  • 呉市海事歴史科学館図録——大和ミュージアムの企画展図録
  • 福井静夫コレクション傑作選——艦艇研究の第一人者によるコレクション集
  • その他、関連雑誌・専門書も多数

※書籍の詳しい点数・状態・査定金額については、土曜日(5月30日)に改めてお引き取りに伺った時点で、別記事として詳しくご紹介させていただきます。

呉らしい、艦艇・海軍研究の蔵書

呉という街は、ご存知の通り旧海軍工廠の街で、戦艦大和もここで作られた、海軍と切っても切れない歴史を持つ街です。そのため、呉市内のお宅をお伺いすると、艦艇関係・軍艦関係・海軍関係の書籍をお持ちのお父さま・おじいさまの蔵書を拝見することは、本当によくあります。

特に印象に残ったのが、『呉市海事歴史科学館図録 福井静夫コレクション傑作選』でした。

福井静夫コレクション傑作選とは

福井静夫(ふくい しずお、1913-1993)は、元日本海軍技術士官で、戦後は艦艇研究の第一人者として知られた人物です。生涯にわたり日本海軍・世界各国海軍の艦艇写真と資料を収集・研究され、その膨大なコレクションは艦艇研究における基礎資料として、現在も多くの研究者・愛好家に参照されています。

呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)では、氏の貴重なコレクションを傑作選としてまとめた図録を発行しており、艦艇好きの方には欠かせない一冊となっています。お父様の蔵書にこの図録があったことから、研究の深いところまで興味をお持ちだった方であろうと感じました。

鉄道ムック・戦記——男性蔵書らしい、芯のあるコレクション

鉄道ムックや戦記も、しっかりとしたラインナップでした。最近のミリタリーブームやガルパン・艦これブームで需要が広がっているジャンルですが、何より「お父様が大切にされていた一冊一冊」であることが、開いてすぐ伝わってきました。

本の状態も総じて良好で、読み込まれてはいるけれど、大事に扱われていたのがわかる、いい状態の本ばかりでした。

「これなら十分買取可能ですよ」——そうお伝えすると、お母様は静かに「ああ、よかった」と頷かれました。

第6章:お嬢様の登場——そして、運命の一致が判明した瞬間

お話が一段落したころ、玄関の方からお嬢様がお手伝いに参加されました。「お母さん、これ手伝うね」とお声をかけて、本の整理の続きを一緒にやり始められました。

私は、土曜日のお引き取りについて、お嬢様にもご説明させていただきました。「土曜日にお伺いします、お時間はこのくらいかかります」——そんな実務的なお話を一通りした後で、お嬢様が、ふっと顔を上げて、おっしゃったのです——

あの、お店のお名前は何とおっしゃるんですか?

(あれ、まだ自己紹介してなかったか)と気づいて、私は申し訳ない気持ちで——

申し遅れました、『アッシュ書店』と申します

その瞬間、お嬢様の表情が、はっきりと変わりました。びっくりされたような、嬉しいような、不思議そうなお顔で、すっとスマホを取り出されたのです。

えっ、『アッシュ書店』ですか? あの、広にある——?

はい、本店は呉市の広にございます

ああ! やっぱり! 実はね、お母さんから本のこと頼まれてて、私もGoogleで古本屋さんを探してたんです。さっき調べてた、このお店です

お嬢様が見せてくださったスマホの画面には、当店のホームページのトップページ——いつも見慣れた、私自身の作ったページが映っていました。

運命の一致のオチ

整理すると、こういうことでした——

  • お母様:解体業者さんに家の整理をご依頼 → 業者さんが「本だけは古本屋に見てもらおう」と当店に連絡
  • お嬢様:お母様から相談を受け、ご自身でもGoogleで古本屋を検索 → 当店のトップページにたどり着いていた
  • 結果:解体業者さん経由でお伺いしたら、お嬢様が独自に調べていたのと同じ店だった

業者さんからのご紹介と、お客様ご自身による検索——2つのルートが、たまたま同じ一軒の店で交差した瞬間でした。

お母様も笑顔で、「あら、そうなの? それなら安心ね」とおっしゃってくださり、ご家族のお部屋に、ふわっとあたたかい空気が流れました。

20年やっていて、こういうご縁に出会うたびに、「ホームページもブログも、続けてきてよかった」と心から思います。

第7章:Google検索で見つけていただける、ということ

最近、こうした「Googleで調べて連絡しました」というお客様が、ありがたいことに増えてまいりました。

当店のホームページとブログを少しずつ整えてきて、対応エリアごとのご紹介ページや、買取実績、お役立ちコラムなどを書き続けるなかで、「広 古本買取」「呉市 古本 出張」「広島 古書店」などのキーワードで検索すると、当店を見つけていただけることが少しずつ増えてきたようです。

最近の「ネット経由」のご依頼

2026年に入ってから、特に増えてきたのが——

  • Google検索で「広島 古本 買取」「呉市 古本屋」などで見つけてくださる方
  • Googleマップ(ビジネスプロフィール)で、近隣の古本屋として表示されてご来店・ご依頼
  • ChatGPTなどの生成AIで古本屋を尋ねた結果、当店をご紹介いただいたという方(5月20日にもそうしたお客様が)
  • ブログ記事を読んで、「この店なら信頼できそう」と思ってご連絡くださる方

20年前の創業当初は、もちろんネット経由のお客様はほぼゼロでした。クチコミとちらしと、業者さん経由のご紹介が中心だった当時から見ると、「インターネットで見つけていただける」というのは、本当に大きな変化です。

そして今日のように、「業者さんからのご紹介ルート」と「ご自身でのGoogle検索ルート」が、同じ一軒のお店で交わる——これは、20年やってきて初めて経験するタイプのご縁でした。

地道にホームページとブログを育ててきてよかったなと、しみじみ嬉しくなる出来事でした。

第8章:土曜日(5/30)に改めて——本引き取りへ

本日の事前訪問は、こうして不思議なご縁の発覚とともに、和やかなムードで終わりました。

本のお引き取りは、土曜日(2026年5月30日)に改めてお伺いすることになりました。お母様にもお嬢様にもご家族の皆様にも、ゆっくりとお別れの整理をしていただける時間が必要だろうとも思います。

次回の訪問予定

  • 日程:2026年5月30日(土)
  • 場所:呉市内のお宅(本日と同じ)
  • 内容:事前査定済みの書籍のお引き取り(鉄道ムック・戦記・艦艇関係書籍など)
  • 査定金額:本日見させていただいた範囲で概算をお伝え済み、当日最終確定
  • 引き取り後:別記事として詳しい点数・タイトル・状態をご紹介予定

玄関先で「土曜日、よろしくお願いします」とお声をかけ、お母様とお嬢様にお見送りいただきました。最後にお嬢様が「ホームページ、楽しみに見させていただきますね」とおっしゃってくださり、もう本当にこちらが嬉しくなるような、いい時間でした。

第9章:まとめ——「ご縁」は、重なるもの

本日の出来事を振り返ると、いくつかの「ご縁」が、見事に重なっていたことに気づきます。

重なった3つのご縁

  1. 解体業者さんとの長年のお付き合い(直近のご依頼の記憶がないほど久しぶり)が、今日のお仕事につながったご縁
  2. お父様が大切にされていた蔵書が、捨てられずに次の読者の元へ向かうというご縁
  3. そして、お嬢様がGoogleで独自に調べていた店と、業者さん経由のご紹介先が一致したという、本日いちばんびっくりしたご縁

古本屋という仕事は、本そのものだけでなく、本を持っていらした方の「人生のひとコマ」に立ち会わせていただく仕事だなと、改めて感じました。

お母様にとっては、亡くなられたご主人が大切にされていた本を、誰かに使っていただけるという静かな安堵。お嬢様にとっては、ご自身でも調べていたお店に、業者さん経由で偶然たどり着いたという嬉しい驚き。そして私にとっては、20年やってきたこのお店が、こうしてさまざまなルートで見つけていただけるようになったという静かな喜び——。

本日のお話は、土曜日(5/30)の本引き取りで、また一つの区切りを迎えます。書籍の詳しい内容や、最終的なお引き取りの様子は、後日改めてご紹介させていただきます。

お母様、お嬢様、そして久しぶりにお声をかけてくださった解体業者さんに、心からの感謝を申し上げます。土曜日、丁寧にお預かりさせていただきます。

【続編・本引き取りの記録】2026年5月30日

土曜日(5/30)、改めて呉市内へお伺いし、本引き取りの半分を完了しました。『日本海軍艦艇写真集』別巻共 全6巻揃、RM LIBRARY 約30冊、蒸気機関車のムック本、戦記・呉空襲・呉郷土史の本など、お父様が大切にされていた蔵書を譲り受けた当日の様子を、別記事でまとめています。

呉市内本引き取り——艦艇写真集6巻揃・RM LIBRARY 30冊・お父様の蔵書を譲り受けて

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