2026年6月24日。梅雨まっただ中の雨の中、廿日市市のリピーターのお客様のもとへ出張買取にお伺いしました。このお客様からは以前にもお声がけいただいており、いつもきれいな状態の本をまとめてくださる、店主としてとてもありがたいお客様です。

本日お譲りいただいたのは、本屋・古書をテーマにしたミステリーや紀行、コミックエッセイ、自己啓発書、そしてニンテンドースイッチのゲームソフト数本——あわせて約50冊、オリコン1箱分。少量とはいえ雨の日の搬出にはひと工夫が必要です。玄関前にハイエースを付け、トランクを屋根代わりにして一気に運び出しました。

この記事でわかること
・廿日市市リピーター様の出張買取実例(2026年6月24日・雨天)
・本屋・古書をテーマにした小説の古書評価(『奇譚を売る店』『古書店主』『古書贋作師』ほか)
・カマタミワ『ひとりぐらし』シリーズなどコミックエッセイの買取
・『MINDSET マインドセット』『さあ、才能に目覚めよう』など自己啓発書
・ニンテンドースイッチのゲームソフトも本と一緒に買取可能
・雨の日の搬出テクニック(ハイエース・オリコン・養生)
・台風接近に伴う今週の予約延期のお知らせ

いつもピカピカの本をありがとうございます——リピーター様の信頼

このお客様とのお付き合いは今回が初めてではありません。リピーターのお客様——つまり、以前にも当店をご利用いただき、また本がまとまったタイミングでお声がけくださった方です。

リピーターのお客様のありがたいところは、お互いに勝手が分かっていること。お電話いただいた段階で、おおよその冊数や内容を簡潔に教えてくださり、当日の段取りもスムーズ。そして何より、いつも本の状態がとてもきれい

古本屋として正直に申し上げると、本の状態は買取価格に直結します。カバーに汚れがないか、ページに折れ癖がないか、帯が残っているか——こうした細かな状態の差が、次の読者への橋渡しのしやすさに直結するのです。このお客様がお出しくださる本は、毎回ピカピカ。「本を大切に読んで、大切に手放してくださっている」ことが、一冊一冊から伝わります。いつもありがとうございます。

蔵書との対面——本日の主役たち

では、本日お買取させていただいた蔵書の内容をご紹介します。

① 本屋・古書をテーマにした小説群 ★メイン

今回の蔵書でまず目を引いたのが、「本屋」「古書」を舞台にした小説・ノンフィクションが数冊まとまっていたこと。古本屋の店主としては、自分の商売の世界が物語になっている本を見つけると、思わず手が伸びてしまいます。

  • 『奇譚を売る店』芦辺拓——第14回酒飲み書店員大賞受賞作。「本の中にいつの間にか入り込む」不思議な古書店を舞台にしたミステリー。帯には「小説ならではの面白さだと思います」とある、本好きのための一冊。
  • 『古書店主』マーク・プライヤー(澁谷正子訳)——原題 "The Bookseller"。パリの古書店主が主人公の海外ミステリー。早川書房刊、創元推理文庫の佇まいもある本格的な翻訳ミステリー。
  • 『古書贋作師』ブラッドフォード・モロー(谷泰子訳)——原題 "The Forgers"。古書の贋作(フォージェリー)を題材にした文芸ミステリー。古書の世界の暗部を描く、古本屋にとっては背筋が伸びるテーマ。
  • 『名物「本屋さん」をゆく』井上理津子——都内60カ所の個性的な書店を訪ね歩いたルポルタージュ。完全予約制の特殊・怪奇系専門書店、タロット占いをしてくれる書店、お宝本がずらり揃う古書店など、「本屋さんはワンダーランドだ!」をそのまま体現した一冊。
  • 『ホテル・モーリスのお優雅なお仕事』森晶麿——ホテルを舞台にしたお仕事ミステリー。本好きの世界観が活きた物語。

古本屋として嬉しかったのは、この「本屋小説」のラインナップがフィクション(ミステリー)とノンフィクション(ルポ)の両方を含んでいること。架空の古書店の物語を読みつつ、実在の個性的な本屋を訪ね歩くルポも読む——この方は、「本」という世界そのものを楽しんでおられる読者だなあ、と本棚のセレクションから伝わってきました。

「本の世界を舞台にした小説」は根強いファンがいるジャンル

書店・古書店・図書館・製本所——「本の世界」を舞台にした物語は、ジャンル横断的に根強いファンがいる分野です。三上延『ビブリア古書堂の事件手帖』をはじめ、日本でもこのジャンルは大きな読者層を獲得しています。

海外ミステリーに目を向ければ、今回の『古書店主』『古書贋作師』のように、古書の世界そのものがサスペンスの舞台になる作品も多い。贋作(フォージェリ)、稀覯本(きこうぼん)の盗難、失われた初版本の争奪——本の価値をめぐる犯罪は、現実の古書業界でも歴史的に数々の事件が起きてきました。そのリアリティが、フィクションとしての魅力を支えているのです。

② カマタミワ『ひとりぐらし』シリーズ&コミックエッセイ群

続いて目を引いたのが、カマタミワさんのコミックエッセイ『ひとりぐらし』シリーズがまとまって出てきたこと。

  • 『ひとりぐらしもプロの域』
  • 『ひとりぐらしこそ我が人生』
  • 『ひとりぐらしも極まれり』
  • 『ひとりぐらしも神レベル』
  • 『半径3メートルのカオス』

KADOKAWA(MFコミックエッセイ)から刊行されているこのシリーズは、ひとり暮らしの日常を描いた4コマ形式のコミックエッセイ。共感度の高さで読者を集め、巻を追うごとにタイトルのスケールが上がっていく楽しさがあります(「プロの域」→「我が人生」→「極まれり」→「神レベル」)。

このほか、『週末北欧部 chika』さんの北欧関連エッセイ、『ほのぼのログ』深町なか、『マイフィンランドルーティン100』なども含まれており、コミックエッセイ・イラストエッセイのまとまりが見事でした。

③ 自己啓発・心理学の良書群

蔵書の中には、自己啓発・心理学の分野で定番とされる良書も複数含まれていました。

  • 『MINDSET マインドセット——「やればできる!」の研究』キャロル・S・ドゥエック——スタンフォード大学心理学教授による「しなやかマインドセット」の研究書。世界的ベストセラー。
  • 『さあ、才能に目覚めよう(ストレングス・ファインダー2.0)』——自分の強みを発見するための診断ツール付き書籍。ビジネスパーソン必読書の一冊。
  • 『最高の体調』鈴木祐——進化医学の観点から現代人の体調を最適化するための実践書。
  • 『超ストレス解消法』鈴木祐——科学的根拠に基づくストレス対策100の方法。
  • 『ハーバードの心理学講義』ブライアン・R・リトル——パーソナリティ心理学の入門書。
  • 『「文章力」こそ武器である』齋藤孝——文章力を実践的に鍛えるための指南書。

自己啓発書は「読み終えたら手放す」サイクルのお客様が多いジャンルですが、このお客様の場合は状態が非常にきれい。きちんと読まれた上で、次の読者に渡す意識を持って保管してくださっていることが伝わります。

④ ニンテンドースイッチのゲームソフト数本

そして本日は、本だけでなくニンテンドースイッチのゲームソフトも数本お出しいただきました。当店は古物商許可のもと、書籍のほかにCD・DVD・ブルーレイ・ゲームソフトなども買取対象としております。

本と一緒にゲームソフトやDVDもまとめてお出しいただけると、お客様にとっても一度の出張で済みますし、当店としてもありがたい限りです。「本はあるけど、ゲームも一緒に出していいの?」というご質問をいただくことがありますが、もちろん大歓迎です。

本日お買取させていただいた品物(廿日市市・リピーター様)
・本屋&古書テーマの小説・ノンフィクション(奇譚を売る店/古書店主/古書贋作師/名物「本屋さん」をゆく ほか)★メイン
・カマタミワ『ひとりぐらし』シリーズ ほかコミックエッセイ多数
・自己啓発・心理学(MINDSETマインドセット/さあ、才能に目覚めよう/最高の体調/超ストレス解消法 ほか)
・ニンテンドースイッチ ゲームソフト 数本
合計 約50冊+ゲームソフト・オリコン1箱

雨の日の搬出テクニック——ハイエースのトランクが屋根になる

さて、本日は梅雨の雨が降り続いていました。古本屋にとって、雨は天敵です。紙は水に弱い。濡れれば波打ちが出るし、シミの原因にもなります。しかし、雨だからと言ってお客様との約束を延期するわけにはいきません(台風は別として)。

当店の雨の日の搬出方法をご紹介します。

ステップ1:玄関前にハイエースを付ける

まず、お客様のお宅の玄関のできるだけ近くにハイエースを付けます。玄関から車までの距離が短ければ短いほど、本が雨に晒される時間を最小限にできます。今回のお客様のお宅は、玄関前に車を付けられるスペースがあったため、ほぼゼロ距離で搬出できました。

ステップ2:バックドア(トランク)を開けて屋根代わりに

ハイエースのバックドアは上に跳ね上がる形で開きます。これを開けたままにすると、バックドアがちょうど屋根のように頭上を覆ってくれる。玄関から一歩出て、すぐにこの「屋根」の下に入れる位置に車を付ければ、本を抱えて雨に打たれる距離はほぼゼロ。

ステップ3:オリコンに詰め、空オリコンで蓋、養生タオルをかける

今回は約50冊+ゲームソフトという少量。オリコン(折りたたみコンテナ)1箱にすべて収まりました。本を詰め終えたオリコンの上に空のオリコンを蓋代わりに被せ、さらにその上に養生用のタオル等をかけて完全にガード。あとは玄関から車まで一気に運び出すだけです。

少量だからこそ、一回の往復で完了。雨に晒される時間をとにかく最小限にする——これが当店の雨の日の鉄則です。今回も本をまったく濡らすことなく、無事にハイエースの荷台に収めることができました。

コラム①「奇譚を売る店」——古本屋が読む「古本屋小説」

今回の蔵書の中で、古本屋の店主として特に印象深かったのが芦辺拓『奇譚を売る店』です。第14回酒飲み書店員大賞受賞——つまり「酒を飲みながら本を語る書店員さんたちが選んだ本」に選ばれた作品。帯には「本の中にいつの間にか入り込む、小説ならではの面白さだと思います」とありました。

古書店を舞台にした物語は多々ありますが、「奇譚を売る店」というタイトルが示す通り、これは「不思議な話を売っている古書店」の物語。本を買うのではなく、本の中の「物語そのもの」を売買するという発想の転換が面白い。古本屋は毎日、本の中身と向き合う仕事ですが、「中身だけを取引する」というのは、ある意味で古本商売の極北のような話です。

同じお客様から『古書店主』と『古書贋作師』も出てきたことで、「本をめぐる物語」を集中的に読まれていた時期があることが分かります。読書家のお宅の蔵書には、こういう「テーマ読み」の痕跡が見えることがあり、古本屋としてはその方の読書の風景が垣間見えて面白いのです。

コラム②梅雨の古本屋——雨と本と湿度の話

古本屋を20年やっていて、梅雨は毎年やってくる「試練の季節」です。本は紙。紙は湿気を吸います。湿度が高いと紙が膨張し、カビの原因にもなる。出張買取の搬出だけでなく、自宅の在庫管理、車中での一時保管、すべてにおいて湿度との戦いが続きます。

お客様がお出しくださる本の状態が良いと、それだけで当店としてはありがたい。湿度管理の行き届いた部屋で保管されていた本は、手に取った瞬間に分かります。紙がサラッとしていて、ページに波打ちがなく、カバーにもシミがない。今回のリピーター様の本は、まさにそういう状態。梅雨の雨の中で出会った「ピカピカの本」は、いつも以上に頼もしく感じました。

【重要なお知らせ】台風接近のため明日から土曜日まで延期のお願い

さて、本日6月24日は雨天ながら無事に廿日市市のお客様へお伺いできましたが、明日6月25日(水)から6月28日(土)までの3日間は、台風接近の予報が出ております。

この期間にご予約いただいていたお客様には、本日中に日程延期のお願いのご連絡をさせていただきました。皆さまこころよくご了承くださり、本当にありがとうございます。来週、台風通過後に改めてお伺いいたします。少々お待たせしてしまい申し訳ございません。

台風のさなかに無理をして出張すると、本が濡れるリスクはもちろん、お客様のお宅の玄関先や駐車スペースでの安全面にも問題が出ます。暴風雨の中でオリコンを運ぶのは、物理的にも危険です。お客様と本の安全を最優先に考え、台風接近時には延期をお願いする判断をしております。

📌 ご予約のお客様へ
台風接近のため、6月25日(水)〜28日(土)のお伺いは延期とさせていただいております。来週以降のお伺いとなりますので、何卒ご了承ください。新規のご予約も来週以降の日程でご案内しております。台風通過後、速やかにお伺いいたしますのでもうしばらくお待ちくださいませ。

搬出の振り返り——少量だからこそ一気に、の精神

今回の搬出は約50冊・オリコン1箱。リピーター様のお宅で、勝手が分かっている現場。本の状態もきれいで、事前にきちんとまとめてくださっていたおかげで、査定から搬出まで非常にスムーズに完了しました。

少量のお宅では「わざわざ来てもらって申し訳ない」とおっしゃるお客様もいらっしゃいますが、まったく申し訳なくありません。50冊でも10冊でも、お声がけいただければ喜んでお伺いします。少量であれば搬出も短時間で済みますし、お客様のお時間もお取りしません。むしろ、こうした定期的な少量買取のリピーター様の存在は、当店にとってとてもありがたいのです。

結び——雨に負けない古本屋の梅雨

雨の中の出張買取を終え、ハイエースに乗り込んで廿日市市をあとにしました。フロントガラスを雨粒が流れていきます。荷台のオリコンの中には、ピカピカの本が安全に収まっています。「本屋」を舞台にした小説たちが、本物の古本屋のハイエースの中で次の行先を待っている——なんだか不思議な気分です。

明日から台風が近づいてきます。今日予約のお客様には日程の延期をお願いし、皆さまこころよく受け入れてくださいました。来週、必ずお伺いします。すみません、もう少しだけお待ちください。

梅雨の雨も、台風も、古本屋にとっては毎年の試練。でも、雨に負けない段取りと養生があれば、本を濡らさずにお預かりすることはできる。20年やってきた経験と工夫で、天候に左右されない安心をお客様にお届けしたい——そんなことを思いながら、ワイパーを動かす帰り道でした。

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まとめ|雨の梅雨でも、リピーター様の信頼に応えて

本日2026年6月24日の廿日市市出張買取は、リピーター様から本屋・古書テーマの小説群(『奇譚を売る店』『古書店主』『古書贋作師』『名物「本屋さん」をゆく』)を中心に、カマタミワ『ひとりぐらし』シリーズなどコミックエッセイ、『MINDSET マインドセット』『さあ、才能に目覚めよう』など自己啓発・心理学の定番書、そしてニンテンドースイッチのゲームソフト数本——あわせて約50冊・オリコン1箱をお預かりしました。

いつもピカピカな状態の本をお出しくださるこのお客様には、改めて感謝申し上げます。雨の日の搬出も、ハイエースを玄関前に付けてトランクを屋根代わりに——一冊も濡らすことなく、無事にお預かりできました。

台風接近のため、明日6月25日〜28日(土)のご予約のお客様には日程延期をお願いしております。来週以降のお伺いとなりますので、何卒ご了承ください。新規のご予約も来週以降の日程でご案内しておりますので、まずは0120-273-707までお気軽にお電話ください。